学生航空連盟創立70周年記念祝賀会が令和5年5月21日1時ら新橋の第一日比谷ビルを会場にして、69名のOBOG他来賓、現役併せて75名の出席で、和やかに開催されました。二次会には37名が参加する盛り上がり様でした。

◆ 挨拶する佐藤一郎実行委員長

 皆様、こんにちは。コロナ禍、大勢の方のご出席、ありがとうございます。学生航空連盟創立70周年、おめでとうございます。
(中略)
 こうして70周年の顔ぶれを見ると大変幅広く、2時間と言う貴重な時間を有効に活用し、存分にお楽しみ頂きたいと思います。
学生航空連盟は1952年設立以来、しばらく間は任意団体として活動して参りました。
 1969年に栗橋に移ってから、町の併合、滑走路を800mから1350mへの度重なる延長など、様々な問題があり、こうした問題を解決する為にも2010年にNPO学生航空連盟として組織化をしました。この時、OBOGに関する考え方に少し不鮮明なところがありましたが、今修正すべく検討しているところです。

◆日本滑空協会監事の吉田様によりのご挨拶

 皆さん、こんにちは滑空協会の吉田でございます。宜しくお願い致します。
70周年まことにおめでとうございます。
(中略)
 実は今日は一つお話をしたいことがあります。
今年の3月にオランダのコペンハーゲンでIGCの総会があり、出席した佐志田事務局長の報告では世界の問題として、滑空人口減少と老齢化だそうです。
 日本滑空協会の正規会員600人、構成年齢は50才から70才が半数以上を占めています。日本も同じ状況です。ただ、救いはもう一つの学生団体は800人と言うことで、平均年齢を下げるのに寄与しているものの一般社会人の滑空年齢が上がっているのが、大きな問題です。今後どうやって行くかが問題、そこでお願いしたいことがあります。
 栗橋と言う素晴らしい滑空場、是非活用して欲しいのです。滑空人口の底上げのため、底辺を広げるため、高校生を増やしたい。もう一つは、卒業後の滑空人口を増やすことです。青年層を増やす、これは競技人口に繋がります。
この二つ、若年層の年代がぽっかり空いていることが問題。
 学生航空連盟は個人参加で自由な空気、学連で高校生の人数を引き受けて欲しい。学生航空連盟高校部門みたいなものを作って欲しい。それが高校選手権へと繋がる。
 もう一つの若い社会人の受け入れ問題であるが、今ある社会人クラブは小うるさいおじさんたちが出てきて、馴染めない人も多いので、いやなおじさんがいない団体として学生航空連盟にお願いしたい。
 現在、世界選手権へ(出場できるの)は、市川君、丸山君の二人しかいない。まずはJr世界選手権大会に出場させたい。そう言うと、おじさん達はできない理由ばかり言う。
 1000km、500時間なんて絶対無理、高校生くらいからやっていれば無理ではない。クラウドファンデングで2026年Jr.世界選手権に若い人を出したいと計画し先鞭をつけたい。 
 是非、栗橋を使わせて頂きたい。全部お願いしたい訳ではない、そういう組織は作るので、場所を提供して欲しい。これから80年、90年、100年に向けて、どうやって組織を育てて行くか。私が差し出がましいことを言いますが、各団体そう言うふうに考えて行かないと世界と同じように衰退する。唯一日本には希望があると思っている。良い機会を頂いた。
 お祝いの会がお願いの会になって大変申し訳ございませんが、よろしくお願いします。
今日はおめでとうございました。

◆読売新聞社航空部次長の吉野様よりご挨拶

 航空部次長の吉野です。
学生航空連盟70周年、誠におめでとうございます。このような盛大な会にお招きいただきありがとうございます。
『学生航空連盟』と言う事で若い人の前かと思ったら、諸先輩が多くて、その歴史の重みを実感しております。
 皆さんご承知かと思いますが、弊社が1952年に作らせて頂いたと言うことで、当時の新聞記事を振り返りますと、サンフランシスコ講和条約発効などもあり、また戦前にも連盟の前身組織があったようですが、軍隊式の訓練で、その反省をして純粋な学生の為のスポーツ航空として出発したとの趣旨が書かれていました。戦争の残り香がある時代でそんなことがあったんだなと理解しました。
 読売航空部も1932年に航空取材を開始し、敗戦で解散となり、1952年に同じく航空活動を再開したと言う因縁深いなと感じました。
(中略)
 航空取材は今後も災害や周辺地域安全保障など、ドローンだけでは十分でないところに有人の航空取材は、欠かせない状況です。我社も新しいパイロット、整備士が必要となっておりますが若い人材の採用にも苦労することが懸念されます。若い方に広げて人材輩出して頂ければと思います。学生航空連盟が80年、90年、100年と発展を祈念しております。
本日はまことにおめでとうございました。

◆岡見OBによる乾杯のご発声
 高齢化の代表の岡見です。昭和31年に高校生で入会、卒業前の年、昭和36年にH23で3時間半、獲得1000mの銅C賞を獲得。
このバッジはずっとつけていなかったのですが本日記念に付けてきました。青春の思い出がいっぱいあります。
(中略)
去年1月に五島さんが、今年3月に同期の飯島君が亡くなりました。そうした先輩方への感謝の気持ちと併せて、学生航空連盟の益々の繁栄を祈念して
“乾杯”

◆NPO学生航空連盟奈良会長挨拶

 皆さま、本日はお忙しい中、お集まり頂きありがとうございます。NPO学生航空連盟会長の奈良と申します。宜しくお願い致します。
 NPO学生航空連盟は2010年の発足から13年目にあたります。
現在は正会員57名、その内飛行会員は中学生から社会人まで33名、教官は6名と言う体制です。
(中略)
 明日の飛行訓練ではプラスチック製の機体とナイロン索と1350mの滑走路とのコンビネーションで昔と違った体験ができると思いますので、楽しんでください。
 さて、滑空場の整備、機材の破損、会員の減少、財政難と数々の困難がありましたが、その度にメンバーの飛びたい思いとOBOGのご支援で乗り越えてきました。
 今年に入り機材置場の問題が浮上してきました。お手元のリーフレットの裏面をご覧下さい。地主さんより40年以上に渡り借用し使用してまいりましたが、この度、地主さんの都合で処分することが決まり大変困っております。2008年にはスーパー堤防が完成し、付近の土地の取得は困難な状況です。従いまして、現在の借地を取得するのが、現実的です。現在は1500㎡使用しておりますが、そのまま取得することは財政的にも困難なため、最小限の面積の取得を目指しております。それでも、財政的に捻出は叶わず、皆様に頼らざるを得ないのが現状です。こうした現状をお察し頂きご寄付のご協力をお願い申し上げます。

◆教官代表挨拶

 理事で教官の鈴木です。
 会場を見渡すと50才代から70才代くらいの方が多いようですが、以前50周年を品川プリンスホテルで行いました。その時も紹介させて貰いましたが、現状を少しお話いたします。
(中略)
 問題が二つあります
一つは機材置場です。東北震災後に草刈りトラクターの盗難がありました。現在は40fコンテナを佐藤教官より寄付して頂き、格納しております。また、久保OBより事務所を寄付して頂き機材収納に活用、その他にトレーラ、ウインチを駐車しておくスペースが必要であります。それが使えなくなるかもしれない。
 もう一つは学生の減少です。我々の組織は毎年新入生がある訳ではありません。学生の勧誘をしなければなりませんが、昨今は就職が難しく、その準備活動が忙しくなかなか入会に至らない状況です。
 70年の伝統的なクラブを継続させるため理事、教官併せて努力してまいりますので、どうぞOBOGのご協力をお願い致します。
これで挨拶にかえさせて頂きます。

◆松倉OBによる滑空場拡張奮闘記

 2007年から2013年、実に7年間かけて自分たちの手で改修工事を行いました。そして、現在の1350メートルの滑空場を作り上げた、その奮闘記を資料を使いながらお話し頂きました。

◆細川東北本部OB

 1953年から1980年代後半まで、読売学生航空連盟の東北本部として活動をしておりました。当時交流戦として開催していたグライダー選手権の様子や合同合宿などの活動を資料を使いながらお話し頂きました。東北本部OBから6名のご出席をご紹介頂きました。

◆中澤OB

学生航空連盟に入ったきっかけから、栗橋移転、筑波記録会、JMGC設立と現在への流れのお話を頂きました。

◆冨永OB

 私は2005年から2007年まで学連の学生でやっておりました。今は会社を経営させて頂いておりますが、あらためてこれだけの大勢のOBの皆さんに支えられているんだと実感しているところでございます。
 本日は短い時間ではありますが、4つご紹介させて頂きます。1.JGAS
2.私と学連の関係
3.NHKの朝ドラ舞い上がれ
4.今後のAviation業界
(中略)
 学連の皆さまサポートがあったればこそ、今の会社があると思っております。学連の名に恥じぬよう経営をして行きたいと思います。
本日は70周年おめでとうございました。

鈴木教官より
 東北の震災の後、トラクターと草刈り機が盗難に合い、その時トラクターと草刈り機を購入し、学連に貸与して頂いています。また、トーストのウインチエンジンが壊れ、アメリカからエンジンを輸入した際も援助して頂きました。その後5年間、順調に働いてくれてます。 ありがとうございました。

◆船橋OB

イタリア、サンドリオでの山岳滑翔の様子をご紹介頂きました。

◆大木OB(ビデオメッセージ)

山梨でホテル経営をされている大木OBよりのビデオメッセージを紹介させて頂きました。

◆学生代表挨拶

 皆さんこんにちは
学生代表と紹介していただきましたが、今年度から理事に選任されました。知らない方もいると思いますので、自己紹介させて頂きます。
(中略)
 リーフレットにありますように、問題に直面しております。お金の問題を何度も何度も言うのは恐縮ですが 500万円を9月までに必要としています。ストレートな言い方で恐縮ですが、OBの皆様のご協力をお願いいたします。

◆実行委員紹介

左から安藤、加藤、宮下、田口、須賀、佐藤、松倉、奈良、十々木、逸見(司会)
 2010年にNPOが設立された際、且つてのOB会がNPOへ統合され事実上なくなりました。今回はOBOGの有志により、結成された70周年記念祝賀会実行委員会により、2021年4月より準備が開始され、コロナ禍により延期もありましたが、今般開催に漕ぎつきました。
以下、松倉OBによる代表挨拶

『佐藤さんに変わりまして、、だいぶ落ちますけど、学生航空連盟に対する愛情は負けていません。この後も学生航空連盟は続きます。こんなに沢山の方が集まるとは思わなかった。
こんなにサポートがある限り、続けることができると思います。いろいろ企画して、実施してと言うことは続けて行きたい。従って、皆さんの引き続きのご支援をよろしくお願いします。
 OB会の話が出てますが、これは難しいので、実行委員で検討します。OB会とNPOの関係がいろいろあって、簡単にはいかないと思います。この学生航空連盟を永遠に続けて行きたいと言う思いは一緒なので良い方向に行けると思います。
頑張ります。 ありがとうございました。』